親の気持ちはAIに負けるはずがない!!
数年前からAIが話題になり、そんな子育て講座もたくさんある。
もちろん私も参加したことがある。
正確さではもちろんAIには勝てない。
・・・・となると仕事のスタイルも変わってくるのではないか?なんて話を聞いて
じゃあ、これから何が大切なんだー。という質問が相次いでいた。
もちろん、仕事のいくつかは人間よりも正確さを求められていて、人がやるよりもAIが信用されるものもあるかもしれない。
AIの性能の高さは信用するけれど・・・信頼はするのか??
すでにオペレーターの作業やレジ効率を図るために導入されている話はTVなどで聞いている。
人間のように聞く側、仕事を受ける側の感情の影響を受けない分、人間も正確さを当たり前のように求めていくのでしょう。
ほんの数円でもお金がなければ買い物ができない。
こんなことに困っていると相談すれば、適格な解答を準備してくれる。
それでも、それだけで・・・
心は動くのでしょうか?
私たちは相手の想いをいただくだけで大きく心が動くことはないのだろうか。
買い物先のおばちゃんに
「いつも来てくれてありがとうね。ほんの少しおまけしておいたよ」
なんて言われたら、心が暖かくなる。
電話先のオペレータの方に
「本来、こんな場合はこうしていただきますが、あなたにはもしかしたらこちらの方が合うかもしれない」
なんて自分に合わせて提案されたら、解決方法だけでなくちゃんと話を聞いて考えてくれているんだな~と感じることもあるかもしれない。
ところが我が子の教育となった途端・・・
正しさ全開のお母さまが続出!!
ご自分は心のこもった暖かい気持ちに心ウキウキしているのに、「教育」となった途端
正答することだけに価値を見出すお母様。
確かに受験などでは、「あなたは心が綺麗だから、この間違いはなかったことにします!!」なんて得点が追加されることは決してない。
「あなたはいつも頑張っていて、今日はたまたま間違えただけだから〇にします!!」なんてことはない。
1,2歳児の問題集ですら、解答がきちんとついている。
その正しい解答を手にした途端、○☓をつけたくなる気持ちは理解できる。
でも・・・解答の冊子は信用はするかもしれないが、信頼はしていきますか?
じゃあ、何がいったい大事なの?何を大事にしていったらいいの?
確かに勉強面での賢さだけでいったら、〇の数が大切なのは誰しも知っている。
受験、入試では一問の間違いが合否に左右されるために子どもたちは必至で暗記をしている。
ん・・暗記???
そう一定レベルまでのテストはほとんど暗記でなんとかなる。
先生の言ったことを理解しているのか、教科書の内容は把握しているのか。
授業中に話したことはちゃんと聞いていたか・・・
先日、地元の有名な塾で夏期講習を受けた子どもが言っていたことを思い出す。
「お母さんには言えないけれど・・・少年ジ〇ンプ2冊分くらいの問題集をひたすら解く内容の何が面白いんだ・・・」
「あの量をただただ解くことをしたいとは思えない。勉強ってなんなんだ・・・と思う」
お母さんには言えないけど・・・というあたりが、可愛すぎる。
ただこれを聞いて、勉強を楽しいと思えなかった・・・なんて勿体なさすぎる。
もちろん彼は一人でも十分できる力を持った子なので、いつか自分のタイミングで様々な経験をしていくのだろうと心配はないが多くの子どもたちはこれを続けている。
それとは対照的に、「全然できないんだけど、本当に勉強が楽しい」と話す子どももいる。
学校では習わない問題をひたすら自分の頭をフル回転させながら、1日授業を終えているらしい。
全く解けないことも多いけれど、自分で答えを導き出した時は本当に楽しいと話す。
知識に触れることも大切だけれど、子どもたちの心に遊び要素を含んだ学びに是非出逢ってほしいと思うのです。
子どもの心が動く会話をしていますか?
こちらの方が良い悪い。
社会ルールを守るのは当たり前。
お友だちを叩くべきではない。
食べ物は粗末に扱ってはいけない。
どれもこれも大切にしたいと思うし、子どもの心に育ってほしい気持ちの一つである。
このルールを守ることで手に入るのは信用。
でも万が一、これを守らなかった時あなたはなんと声をかけますか?
「ルールは守るためにあるんでしょー!!」
「いかなる時も手を出してはいけません!!」
「作ってくれた人にも食べ物になってくれたものにも感謝すべし!!」
こんな会話が行き交っていませんか?
子どもの行動はイエス、ノーだけはなないはずです。
ルールを守らなきゃいけないとは思っているけど、知っていてやってみたいことは一杯あるはず。
そんな子どもと心が動く会話を楽しんでほしいと思います。
歩道橋は自転車で駆け降りるなんて危ないでしょ!!
なんて私たちの口からはどれだけでも正しさが飛び出てくる。
自転車に乗り始めた子どもたちを散歩に連れ出し・・・
誰も通らない歩道橋を自転車で降りたいと思った悪い母!(^^)!
幼児教室をやっていてあり得ない!!という意見もあるかもしれない。
低学年の我が子たちは「やってみたい!!」というワクワクの気持ちと
「怖い怖いー」という恐怖心。
ブレーキを上手に使えずに、ほぼ猛スピードで降りる。
その危険さを知った子どもたちは半年後・・・
「今日、みんなで歩道橋を自転車で降りよう~という話になったんだ。
でも、この間やったでしょ。だからみんなの運動神経と相談したんだ。
この間やってみたんだよ。。。かなり猛スピードになる。
もしも、おばあちゃんとかいたら絶対に避けられないし、もしも危険な時に自分の身体は自分で守れる?」
結局・・・話し合ってやめることになったらしい。
後から聞くと、お友だちの身体がかなり大きくて・・・運動神経もちょっと怪しいと・・・笑
ただ・・・「お母さんに怒られるからやめよう」
「誰かに見つかったらまずいからやめておこう」と話よりも断然、子どもたちには伝わりやすかったのではないかと思う。
それは、やりたいという気持ちを一切、否定をすることがなかったから。
誰にどういわれようが、悪いことをしたくなる子どもの気持ちはすべて受け入れる。
人を叩きたくなるくらい、怒りが湧いた気持ちは受け入れる。
物を投げたくなるくらいイライラした気持ちは受け入れる。
赤信号でも渡りたくなるくらい、気持ちが焦っていたことは受け入れる。
受け入れると許すは全く意味が違う!!
常にここを心がけてきた子育て。
どんな状況でもやっていけないことはやってはダメです!!
命の危険や相手に危害を加えるようなことはもっての外。
もちろん、私も子育て中なので大切にしていきたいルールもたくさんあります。
自分のことを自分で決めて、自分で行動しようとする子どもたちを応援することは
正しさではなく気持ちに寄り添うことは絶対にAIなんかに負けるはずがない。
ここにはAIでは絶対にできない心の動きがあるはずです。
正確さを求めるのはAIに喜んでお任せし・・・
余った時間で、私たち親は心を動かす親子の会話を大切にする機会を増やしたらいいのではないかと思います。