【2】入園したての3歳児を10年近く見てきて・・・思う事
必死で保育士としてカリキュラムをこなす日々
私は年少クラスを担当させてもらうことになりました。
乳児クラスから上がってくるクラスと新入園児のクラスと分かれていて
新入園児のクラス担当
親子が初めて離れるという場所の儀式
心配で心配で登園にも一苦労の毎朝。
茂みの陰からのぞき込むお母さん
泣き叫ぶ子ども
脱走しようとする子ども
朝も帰りもひたすら子どもの様子を聞くお母さん
毎日、多くのお手紙を書いてお便り帳に持たせるお母さん
なかなか園に出す決心ができないお母さん
まあ・・・色々ありましたが、親と子の朝の儀式はあるのです笑
心配で心配で離せないお母さん
大泣きして離れない子ども
心配する必要がないくらいイキイキとしている子ども
実は姿が見えなくなるとケロっとしてる子
すぐに不安になってしまう子
特に反応もしない子
本当にそれぞれの姿を見てきました。
私も一人の親となればわかりましたが・・・
朝の準備はなにかしら大変なんですよねーほんと。
長男は大の字になり泣き叫び、制服には着替えない2週間・・・笑
次男は、毎日「行きたくない」とつぶやき、卒園式の前日に「やっと終わった~」と話しながら帰るという。
そんな多くのしばしお別れの儀式を終え、園生活
まず衝撃を受けたことは、「おむつはずし」
当時の私はそこまで知識もないまま、クラス全員を時間でトイレに連れていく。
移動中、一人たりとも目を離せない。
もちろん脱走なんてことはありえないし、許されない。
そんな中、おむつが外れていないお子さんが年々増えていく。
ほんと毎年毎年増えるんですよ。
そうでなくても、まだまだ3歳
間に合わず、濡らしてしまう子
飛ばしてズボンを汚してしまう子
綺麗に拭ききれずにパンツを汚してしまう子
一人一人に丁寧に関わるという事を大切にしてきたので、トイレでは全員に声掛けをしてトイレを終えることを毎日していた。
「上手に服を整えられたね~。」
「今日は早くに行くことができたね~」
「スリッパ上手に並べられたねー。」なんて・・・
そんな中、オムツが外れていない子の場合は・・・個別に手を引き、トイレに連れていく。
大好きなお母さんとでもうまく出来なかったこと。
はじめましての保育士の私とトイレなんて・・・怖いよね~嫌だよね~と同情するくらい泣く子がほとんどだった。
中にはすごく抵抗する子もいた。
今でも情景が思い出される。
「今日はトイレでできましたー。」に喜ぶお母さん
大好きなお母さんと離れてする不安。知っていますか?
お子さんがどんな思いで私とトイレに行っているでしょう。
まだ慣れない園のトイレに行くことも
私という保育士とトレイに行くことも
今までできなかったトイレでの排せつも・・・
子どもの気持ちを考えると私はいつも心が痛くなった。
もちろん丁寧に接していく。そう決めていたが、集団生活の中でどこまで個別に接していくことができるのでしょう。
一人に何十分もかけていくことはできないのです。
それでも1か月もせずにみんなオムツから卒業をしていきました。
お母さん・・・おうちでできることはしてあげてくださいね。
完璧じゃなくてもいいから、初めまして・・・ではない状況までにもっていってくださいね。
(乳児クラスから入園している場合はまた話は別ですけどね。)
大好きなお母さんと一緒のほうが絶対に安心。
すべてを・・・とはいいません。
家庭での取り組みの大切さを感じたきっかけのひとつです。
子どもの不安はまだまだ続く・・・
はさみや折り紙を使って造形活動をします。
はじめてはさみを使う子
すでに上手に使えるようになっている子
この違いは明らかに出ていました。
まあ、それは分かりきったこと。
説明するまでもないか・・・
ただ・・・はじめてでも丁寧な説明により、取り組みをイキイキとして始める子もいれば、
そうでない子がいる。
不安で不安で取り組み自体ができない子もいる。
もちろん、そこは保育士としての腕の見せ所かもしれないが・・・
この不安はこの活動だけではなかったのです。
ここが私にとって保育士としての観察ポイントでした。
子どもにとっての不安は大きい。