【3】子どもの不安は活動に大きく影響する
トイレに行くこと、造形活動をすること、園での活動のあれこれの子どもの姿・・・
「できない」という不安から、子どもの行動に制限がかかりまくる子
はじめての事でも「できない」という概念を持たない子
この差は大きく園生活に影響してきました。
どうしてこの差があるんだろう。
もちろん、性格の差はあるかもしれないが・・・
その子なりに取り組む方法ってないのだろうか??
こんな時、子どもたちはどうするのか・・・
ちょっと観察を続けてみたんです。
ある日の給食のデザートにヨーグルトがでました。
上手に指先で開けられる子
自分であれこれ試行錯誤する子
お隣の子に「開けてあげようか?」と声をかける子
「開けて」と頼める子
私は食べたいと思ったら、自分でなんとかしてくれたらいいと思っていた。
常々、子どもたちにそう伝えてきたのです。
人に頼んでもいい
先生でもお友達でも・・・誰でもいい
蓋を破ってもいい
スプーンで蓋を突き刺してもいい
かじってもいい
お行儀が悪いとかそんなことは後回し。
まずは・・・自分で
行動してみること
ここを大事にしていました。
やり方なんて・・・後からこっちの方は簡単だな~とか
綺麗でいいな~と本人が思えば
年少の1年間にいつでも直していけるから。
いつも頼んでいる子は相変わらず、開けてもらうというポジション・・・笑
自分で開けたい子はスプーンで差す・・・笑
歯で穴をあけて、指でこじ開ける・・・笑
そんな中・・・
造形活動に不安だらけで、意欲的に動けない子は案の定・・・
最後のデザートで困っている様子でした。
「開けようか?」という天使の声もかけずにひたすら観察
(ここについては保育士としてどうなのか・・・とかの意見はご遠慮いたします笑)
はじめは何かしらやろうとしたのか、しないのか・・・
そんな素振りもほとんど見せずに、両手は机の下
ただひたすらじっと座っている。
お行儀がよく座ってるだけ。
一言も発せずに・・・
ただ時間だけが過ぎていく。
とうとう給食も終わりの時間になりました。
お片付けの前に聞いてみたんです。
「食べないの?」
「食べる」
・・・自分の想いを叶えなくても気にならない。というか・・・
諦められる程度なのか?
そこまで必死になるようなことではないのか?
結局、はっきりと主張する子ではなかったので
最後まで真相ははっきりしなかったけれど。
「自分の想いを自分で叶えなくてどうするの???」
「目の前にいる子どもたちみんなが欲しい未来、欲しい人生を手に入れてほしい。」
そう強く感じた20数年前・・・
その強さはどこで育つのだろう。
まだまだ親子の関係に注目する日々は続いたのです。
【4】どう接することが子どもの自信になるのだろう